無知と無能の間に

無知無能者、固人之所不免也

シンプルな理由のシンプルではない背景

読んだ。 コンビニがコーヒーで成功して、ドーナツで失敗したシンプルな理由 - 現代ビジネス 加谷 珪一著 「シンプルな理由」みたいな今どきの耳目をひこうとするタイトル(「キャッチー」とかいうのか?)の記事は、注意深く読まないといけない。「コーヒー…

レスラー・トランプ

ドナルド・トランプが正式に共和党の大統領候補に指名された。泡沫候補と目され、共和党内から激しいバッシングを受けながらも、ここまでやってきてしまった・・・というところか。 さて、日本のマスコミのトランプ評は、総じて「実業家」「ホテル王」「毒舌…

お役所ファンタジー

前回のエントリーの通り、シンゴジラを見た。その社会性ゆえに、映画以外のジャンルの批評がよく目に着く。 そのなかで、辻田 真佐憲氏が寄せた、『シン・ゴジラ』に覚えた“違和感”の正体〜繰り返し発露する日本人の「儚い願望」と題されたコラムがあった。…

シンゴジラが描かなかったもの

シンゴジラを見てきた。以下、ネタバレを含む。 描かれていたもの 2011年3月11日から始まった、あの一連の出来事を暗喩していた。 なんの前触れもなく陥没するアクアライン(巨大地震の発生) ゴジラの上陸による海水の逆流で押し流される家屋(津波) 沈黙と…

Magic Leapの目論見

Oculus Liftが製品版を発表し、SonyはPSVRを、台湾のHTCがViveをそれぞれ出荷を始める。今年こそは、今度こそは、VRの立ち上げ元年になるのか、それともやはり3DTVと同じ道をたどるのか。後者の方になりそうな気もするが、問題はコンテンツがでそろうかどう…

トランプ氏の経済政策

トランプ氏の予備選挙勝利のニュースを聞いて、「まさか」と受け止めつつも、「もしかして」が頭をよぎる今日このごろ、皆さんどうお過ごしでしょうか。 トランプ氏の発言は移民帰れやメキシコに壁を作ろうなどの発言ばかりで、いったいどういう経済政策を取…

基地外の和解

※タイトルに悪意はありません。あしからず。 沖縄県の普天間基地移設問題で辺野古での埋め立てについて、政府が和解に応じて、沖縄県との交渉テーブルにつくことになった。 この合意について、沖縄の基地問題が参議院選挙の争点にならないように、一時的に議…

ババを引くのは誰だ

日本時間で3月16日に、2016年アメリカ大統領選挙予備選挙の「ミニ・スーパー・チューズデー」の結果がでた。 共和党は、トランプ氏がフロリダ州を取って、地元だったルビオ氏が撤退を表明した。また一歩指名獲得に近づいた。民主党の方は、サンダース氏が後…

事実上の金ちゃんのドンとやってみよう

北朝鮮がロケットを打ち上げ、人工衛星が極軌道を回っている。それについて、日本のマスコミでは「人工衛星と称する事実上の長距離弾道ミサイル」という表現をつかっている。これぞ日本語による政治表現の極みという言葉だ。 「特命係長という名の事実上の窓…

金庫を買う人々

日銀がマイナス金利を導入して、金庫が売れているというニュースが流れた。ニュースによると、「マイナス金利の影響」で今後預貯金に手数料が取られる可能性があるからだとしていた。 口さがないネット民の間には「一般預貯金でマイナス金利になることはあり…

ありがとう出来レース

消費税の軽減税率の議論が合意に達したら、しれっと新聞が消費税の軽減税率の対象という報道が唐突にでてきた。さんざん、軽減税率の食料品の議論が紛糾していたにもかかわらず、あっさりと、ほとんど議論もされず、決定事項として伝えられた。安倍首相が定…

ポータブックが紡ぐ物語

キングジムが販売する「ポメラ」という商品がある。見た目は電子辞書のような形だが、キーボードを折りたたむことで、打キー時のやりやすさを保持できるサイズのキーボードを有する文字入力専用機だ。乾電池で動き、立ち上げ時間を考慮することなくテキスト…

日韓合意の行きつく先

年末、突然とも思える日韓の外相会談で、いわゆる従軍慰安婦問題の妥結交渉が報じられている。ネット言論を自認する方々が発狂し、その他の識者がほとんどスルーする中で、以下のような言説を見つけた。 慰安婦新財団、朝日と福島みずほ氏が自発的出資を と…

社労士炎上ブログのビジネスモデル

中小企業に助言を行う立場の社会保険労務士が、会社からの相談に答える形で「社員をうつ病に罹患させて退職する方法」というブログを2015年11月24日に公開し、すぐさま炎上する騒ぎとなった。 現在、ブログは閉鎖されているため、読むことはできない。が、そ…

共和党はもう大統領選挙に勝てないかもしれないという話

アメリカ大統領選挙の予備選で、ドナルド・トランプ氏が注目を浴びている。前回の選挙があまり話題にならなかったなと思っていたら、「メキシコ移民を強制送還」とかいう人物にわざと脚光を浴びせることで、選挙を盛り上げようとしているのかと邪推をしたく…

出版不況の活路は右旋回なのか

COURRIER JAPONの2016年1月号、成毛真の連載コラム「国連は大丈夫か」が掲載されいた。内容は、国連を巡るいざこざについて中韓を茶化した内容だ。そして注目はユネスコが世界記憶遺産に南京事件に関する文書を入れたことに触れ、ユネスコ自ら存在意義を否定…

堀江貴文と寿司職人と

堀江貴文氏はが「寿司職人が何年も修行するのはバカ」と発言して、物議を醸している。寿司職人として一人前になるためには「飯炊き3年、握り8年」という話についても、「そんな事覚えんのに何年もかかる奴が馬鹿って事だよボケ」とも。なるほど。いつものこ…

ふうせんに飛ばされる

テレビに出ようという人間は注意深く観察する必要がある。特に「情熱大陸」のようなドキュメンタリータッチで人を持ち上げようとするような種の番組に出る輩は。 もちろん、自分自身の知名度を上げることは悪ではなし、それだけを持って批判するというわけに…

ものづくり女性起業家なる存在

UPQとう会社を知る。ワールドビジネスサテライトに登場していたのだ。番組の中で紹介された若手女性起業家のアイデアメモからは、STAP臭、小保方晴子臭がした。 若手女性起業家の経歴によると携帯電話の開発を仕事にしていたという。しかし怪しい。カシオ勤…

セルフブランディングの行き着いた先(2)

安藤美冬女史の記事がでていた。 フリーランサーの代表格 安藤美冬の過去と今、これから 旅で文章を書いて、それをビジネスにしているのだそうだ。なるほどね。協力隊のブログを散々読んだ身から見ると、「旅に普段見聞きすることのないことを文章にすれば、…

ドローン恫喝

恫喝するドローン業者 最近、ドローンについて、ネットで調べていた。ドローンによる空撮を請け負っている業者の以下のサイトに遭遇した。 ゼロ いや、詳しくは書かれている。しかし、読み進めていくにつれ、考えてしまった。以下のリンク先は、その象徴的な…

憧れの巨大構造物

宇宙エレベータ協会 宇宙エレベータ協会なるものを知る。宇宙エレベータの実現に向けて、クライマーコンテストを行っている。気球につなげたロープの上をクライマーと呼ばれるもので登らせて、その技術を競うというものだ。 これだけであれば、ロボットコン…

エコキャップ顛末

少し古い話題だが、日経ビジネス7月27日号にエコキャップ推進協会の理事長のインタビュー記事が掲載されていた。2015年4月頃にマスコミに取り上げられた「世界の子どもにワクチンを届ける目的でペットボトルのキャップを集めているのに、ワクチンとの交換さ…

心を潤すものなど無い

「コラーゲンを摂取すると肌が綺麗になる」と誤読するようなCMを目にする。コラーゲン飲料で「肌が潤う」と読み取れる機能食品なるものが各社からでている。 この状態について、あるセミナーでの講演内容が話題になった。群馬大学の高橋久仁子名誉教授は「何…

緊急援助隊のミッション

「自動車大の岩」次々と村直撃、ネパール地震体験談(AFPBB)から引用。 地震でアスコラーニさんの他、観光客約60人とネパール人20人が、徒歩かヘリコプターでしか到達できない辺境の山あいに孤立した。急な傾斜からの落石が続いていたため、外へ出ることは…

企業経営者が右傾化する訳

『日教組を破壊せよ』 感想:呆れた。 「日教組を破壊せよ」という赤尾敏とか、ネトウヨのような単純なメッセージでブログを書くというのは、どういうことなのか。現状の日教組の組織率はすでに3割を下回っているとか、文科省ともすでに和解しているとかい…

JOCAなる組織が映画を作成するという話

2015年1月30日、青年海外協力協会(JOCA)は、「映画製作、始動~帰国隊員の総力を結集した映画づくり」を発表した。協会設立の50周年記念事業だという。 その中で、JOCAの本音が、しれっと書いてある。 民主党政権時代の事業仕分けで協力隊が取り上げられた際…

JOCAなる組織

協力隊員のブログを発端に、JICAの協力隊事業を調べて行って、JOCAなる組織を初めて知った。 JICAのサイトから引用すると、JOCAとは 青年海外協力協会(Japan Overseas Cooperative Association; JOCA)は、開発途上国の人々のために自分の持つ技術や経験を生…

政治の道具としての青年海外協力隊〜その4〜外務省の野望

安倍政権の都合の良い道具 安倍首相が東京オリンピックの誘致プレゼンテーション。あの「フクシマは統制されている」と言って物議をかもした、あれだ。このスピーチでは、協力隊制度に関すると思われる内容がある。 オリンピックの遺産とは、建築物ばかりを…

政治の道具としての青年海外協力隊〜その3〜曽根綾子の提言に見えるもの

ネトウヨの皆さんの精神的支柱である曾野 綾子氏がありがたいお言葉を述べていたので引用する。 「日本人へ」文責 曾野 綾子 物質的豊かさと平和の中で 近年、日本の教育の荒廃は、見過ごせないものがある。子どもはひ弱で欲望を抑えきれず、子どもを育てる…