無知と無能の間に

無知無能者、固人之所不免也

政治の道具としての青年海外協力隊〜その2〜事業仕分けをどう乗り切ったか

ワーキンググループA 評価コメント JOCAとの契約は全面的に公開し、原則廃止 青年海外協力隊の制度は抜本的に見直し、専門性のある人を派遣する。派遣数を減らし、個々の方のコストを引き上げ、質的向上を図る(量より質を重視) JICAの意識改革が…

政治の道具としての青年海外協力隊〜その1〜JICAの組織目的

さてここまで「協力隊員はボランティア体験を消費する動物化した消費者」であり「JICAはそれを積極的に支援している」と仮説をたてた。ここで取り残したものがある。それはJICAが青年海外協力隊事業を運営する目的だ。 協力隊事業の目的 JICAのビジョンは以…

協力隊物語と下妻物語

協力隊員のブログを読んで、なぜこんな状況になっているのか。いや、以前からこのような状況で、それがブログによって可視化するようになっただけなのだろう。 再び、ブログを書くということ 詩人の荒川洋治はブログを書くことについて以下のように述べてい…

あるビットコイン論

いまさらではあるが、川上量生氏のビットコイン論を読んだ。 決定版:ビットコインとは結局なんなのか? ただ、著者のK氏は、ドワンゴ創業者の川上量生氏ではないと主張している。であるので、ここでは、K氏の論として話をすすめる。面倒な設定だ。 さて、K…

青年海外協力隊、隊員の生態〜その12〜まとめ

読み解く鍵として、「自己実現」「ボランティア精神」「ブログ発信」 自己実現 再度述べるが、「国際協力における海外ボランティア活動の有効性の検証」の報告によると、協力隊への参加動機は「自分のために」とする隊員が圧倒的に多いと指摘している。要す…

青年海外協力隊、隊員の生態〜その11〜掲載論文

元協力隊員の語る協力隊論 第3回読売論壇新人賞入選論文集を読んだ。その中に元協力隊隊員でマレーシアで活動していた青山なる人物の論文が佳作に入賞し、掲載されていた。 青山氏の語る協力隊のイメージと実際 青山氏の語る協力隊のイメージと実際が4つあ…

青年海外協力隊、隊員の生態〜その10〜ボランティア精神とはなにか

ここまで協力隊員のブログから垣間見える違和感を並べてみた。すべてがうまく行くわけではないし、優れた人間だけが協力隊員になるわけではない。それは理解できる。ただそれでも、釈然としないものがある。そこで、もう一度原点にかえって「ボランティア精…

青年海外協力隊、隊員の生態〜その9〜スキルはあるのか

事業仕分けでの議論 2009年、行政刷新会議ワーキングチーム「事業仕分け」第2WGで、協力隊は事業仕分けのまな板の上にのせられた。 ○菊田衆議院議員 つまり、いろいろ言われているのは、相手国とのニーズが合わなかったり、自分が何をしたいかわからない、自…

青年海外協力隊、隊員の生態〜その8〜外部報告書はどう分析しているのか

これまで、ブログから協力隊の隊員像をあぶり出そうと試みた。ただ隊員がどの程度の比率でブログを書いているのかそもそもわからない。検索で引っかかる数から言って少数派であることは予想できるが。であれば、JICAでもなく協力隊員でもない、第三者視点の…

青年海外協力隊、隊員の生態〜その7〜山崎隊員の協力隊廃止論

青年海外協力隊員たちの生態(7)〜協力隊廃止論 青年海外協力隊の経験者が廃止論を唱える例を探した。事前の予想通り、骨の折れるものだった。あるにはあるのだが、論理展開がむちゃくちゃだったり、幼稚だったり、無根拠の感情論だったりで、ある程度まとま…

青年海外協力隊、隊員の生態〜その6〜東日本大震災の時

タイトルは釣りです。本気にする人は居ないと思いますが念の為。 東日本震災時の協力隊員の行動批判 青年海外協力隊員へ(はてな匿名ダイアリー) 2011年3月11日の東日本大震災発生後に、当時、国外で活動していた協力隊員たちが「途上国から応援メッセージ…

青年海外協力隊、隊員の生態〜その5〜セキヤユウコ隊員の場合

タイトルは釣りです。本気にする人は居ないと思いますが念の為。 セクハラ告発 青年海外協力隊20-4ボリビア セキヤユウコのブログ この告発記事にあったことが事実(調整員からのセクハラ)かどうかは、ここでは判断しない。そもそもできない。100%なか…

青年海外協力隊、隊員の生態〜その4〜UFO隊員の場合

タイトルは釣りです。本気にする人は居ないと思いますが念の為。 ボリビアではなく、マラウイの隊員だが、進化形態として興味深かった取り上げてみる。 ブログの内容の方向性まとめ Wordpressをわざわざ使っている ライフハック系サイトを意識した作り 活動…

青年海外協力隊、隊員の生態〜その3〜takaaky隊員の場合

タイトルは釣りです。本気にする人は居ないと思いますが念の為。 この人物のブログは先に紹介した佐古氏のブログで知った。彼とほぼ同時期にボリビアで活動してと思われる人物のブログ。なぜか2つのサイトを使い分けている(ブログ1、ブログ2)。感想を先…

青年海外協力隊、隊員の生態〜その2〜佐古隊員の場合

タイトルは釣りです。本気にする人は居ないと思いますが念の為。 本質の無いブログ記事の数々 なぜか、時々「ブログ内のアクセスランキング」がある。目的の説明がなく、なぜどの記事のアクセスランキングを掲載させているのか不明。新聞記事のスペイン語を…

青年海外協力隊、隊員の生態〜その1

SNS ――― 山ほどのブロガーたちが言っていますね。「俺たちがあらゆることをブログに書き、主流メディアはそれで打撃を受けている」 ダグラス・クロックフォード ええ、素晴らしいことですが、間違っています。私たちは互いにつながり、メッセージを互いに送…

セルフブランディングの行き着いた先

テレビに出ようという人間は注意深く観察する必要がある。特に「情熱大陸」のようなドキュメンタリータッチで人を持ち上げようとするような種の番組に出る輩は。 さて、「安藤美冬」なる人物だ。ネタはいくらでもあるが、簡単にまとめると、 2012年の春、フ…

球缶鳥

BOP

球缶鳥は、非常用のパンの缶詰。栃木県那須高原にあるパン・アキモトという会社が運営しているプロジェクトだ。 ビジネスモデル 球缶鳥は、パンの缶詰で球缶鳥の賞味期間は3年間。購入者は、2年間、有事の際の非常食として備蓄しておく。2年後に下取り価格で…

Qドラム

BOP

Qドラムとは 円筒の中心が空になった、ドーナツ形状したプラスチック容器。ここの中に、水を入れて、ドーナツの輪にロープを通して、楽に水運びできるようにしたものである。南アフリカのPiet Hendrikse氏が開発。彼が貧困層の子供たちが水運びを生活の日課…

BOPは未来か

BOPという言葉を知る。特にエレクトロニクス分野で競争に負けつつある日本企業の希望になりうるという論調を読んで、興味が出てきた。 BOP BOPという言葉のもとになったのは、ミシガン大学教授のプラハラード氏の2002年の著書『The Fortune at the Bottom of…