無知と無能の間に

無知無能者、固人之所不免也

ふうせんに飛ばされる

テレビに出ようという人間は注意深く観察する必要がある。特に「情熱大陸」のようなドキュメンタリータッチで人を持ち上げようとするような種の番組に出る輩は。

もちろん、自分自身の知名度を上げることは悪ではなし、それだけを持って批判するというわけにもいかない。

さて、この「情熱大陸」で2015年10月18日の放送で取り上げられた岩谷 圭介氏だ。氏は、バルーンをうちあげ、成層圏からの写真を撮影することに長年取り組んでいるという。以下参照。

*ふうせん宇宙撮影

内容は丁寧だ。どうでもいいことにも丁寧に書かれている。しかし、それにも増して気になる点がある。

「安全性に対するアピール」と「同じように気球による宇宙撮影にチャレンジしようとする者への攻撃性」だ。技術をオープンにしないことについて、「安全性」を盾にし、安易に真似て事故を予防することで正当化している。それでいて、情報を公開している感をユーザに与えることで、自己への宣伝に利用している。

以前、ブログに書いた「ドローン恫喝」で紹介したゼロなる企業と、岩谷氏は同じで、芥川龍之介の「蜘蛛の糸」にでてくるカンダタのようだ。これは、自分の生存圏を守るための防衛本能なのだろうか。おそらく、フリーランスで生きるというのは、この種の苦しさがあるのだ。